髭日記

アメブロからのお引越し。

前回はメジャーな作品が多かったけど今回の品揃えの地味なこと。笑っちゃうくらい地味。でもめっちゃおもろい作品ばっかり観た気がするし観てよかったと思える作品ばっか。 あげてるタイトル数は8個やけど、海外シーズンドラマは約50分x8話くらいなので1シーズンあたり短い映画なら4本、長編映画で2本分くらいなのでそれが4シリーズ分になるからその計算やと20〜12本くらいの濃度 (加えて[TOKYO MER]は約50分x11話→映画5〜3本)。そりゃ充実しますね。

95【THE BOYS・SEASON1】’19年のAmazon primeのオリジナル作品。1話約50分ほどの全8話。ツレが『観ろ観ろ。シーズン1だけでも、せめて1話だけでも観ろ』と猛烈なお薦めを会って話すたびにずっとしてきたのを適当にはぐらかして観てなかったけど取り敢えず少し観たい作品も落ち着いたので。

 

《R-18》


これだけでなんかおもしろそう。好きです。

冒頭からやってくれてますね。笑っちゃった。R-18に納得して。そりゃ無理よ。アレやアレをやるならR-18のレーティングは要るわ。無茶やれる範囲が広いから次に何をしでかして来るのかわからないから観ててワクワクする。これくらい作る側が遊んでくれると観てて楽しい。

主人公の父親役でIMFベンジーサイモン・ペッグ)がしれっと出てきて『お!』てなった。最初はどのキャラもパッとしない印象だったんですよね。存じない方々でしたので。ベンジーしか知らないもん。でもすぐに引き込まれた。ブッチャーやフレンチー、MMとかはもちろん、セブンの連中も観てるとどんどんハマる。推しはキミコ。主人公のモブ感もいい塩梅。どのキャラも魅力しかない。キャラや設定が良いからなんでしょうね。キャストでおもしろさが決まるんじゃなくてちゃんとできてるシナリオなりプロットなら全然おもしろいモノが作れるよっていうイイ見本ですよ。

それと、ひとつひとつのエピソードとかを丁寧に描写できるのはやっぱシーズンドラマの強味ですね。これを1本の映画で駆け足で見せられたら印象は全然違う。既存の《ヒーロー像》がしっかりと認知されてるから後出しジャンケンで好き勝手におもしろくできる。企画とアイデアの勝利。一歩間違えば総スカン喰らうリスクはあるけど。ヒーローたちをクズに描けば描くほどこの作品はおもしろくなるし、作ってて楽しいんじゃないかな。色んなキャラも創れるし。ジャンプとかで漫画になっても人気出そうなくらい良くできたプロット。でもR-18でやってるこっちの方がきっとおもしろい(というかぼくは好き)(てか、少年誌じゃムリ)。1話50分くらいなのが気にならなくてあっという間に過ぎちゃう。テンポがいいから。2日で8話全部観ちゃった。

スッッッッッゲェ終わり方します、シーズン1。あんなん卑怯やわ。続き観たなるやん。

I AM YOUR FATHER

に対する返しはSWepⅤの

NOOOOOO!

が頭に浮かんだけど。


ずっと薦められてたのを頑なにほぼ半分意固地になって観てなかったから今度その薦めてくれてたツレに合うのが悔しいというかちょっと恥ずかしい。

おもろかったよ。

お釣りくるくらい。


f:id:Telu0820:20231117225419j:image

 

 

96【THE BOYS・SEASON2】あんな終わり方されたらそらすぐ続き観たなりますわ。'20年のシーズン2。全8話構成。

いきなり《透明人間の棺》で笑かしにきた。

そして簡単に予想を超えてくる。身構えてても『マジか!?』てなる。急に破裂するとか心の準備できるワケないやん。シーズン1がとてもよいテンポと展開だったのでちょっとそれには負けてるような気がしないでもない。①よりヴォート内部の揉め事や駆け引きが描かれていてちょっとサスペンス感は増してますね。最初はクズ感しか感じなかったディープに対してさすがにちょっと同情もしたくなる。

①と比べちゃうと作品に若干の弱さを感じてしまうのはホームランダーの敵に回す怖さや止められない独裁者の怖さが①でバレちゃってるからかな。今回その役目をストームフロントに任せるのかと思いながら観てたら違った。まぁ①のホームランダーのインパクトを越えるのは無理よ。ストームフロントが悪いワケじゃない(まぁそもそも役割が違うけど)。①のホームランダーが完璧過ぎた。そのストームフロントをただの無双して敵対するラスボスにしてないあたりがこのシリーズのいやらしさ。結局立ち塞がるのはホームランダー。今回も父親のホームランダーは怖くてたまらない。気持ち悪い。父としての悩みや葛藤も描かれてるけどそれより怖い。気持ち悪くて怖い。絶対的な力を持つ者(モノ)がタガが外れて暴走し始めてく怖さ。そして8話の森でのホームランダーの表情の素晴らしいこと。あんな色んな感情が万感交到る表情はなかなかお目にかかれない。すごい(語彙力)。あと、バールを手にする時のブッチャーの殺気。あんな演技観たことないぞ。すごい(語彙力)。宗教団体を出してイヂるあたりは昨今のデリケートなカサブタを剥がしにきてるようでさすがやな、と。ただ、その舵の取り方にゴリゴリの悪意があるのがこの作品のいいところ。コンプラガン無視。①で張られてた伏線や細かい設定やキャラのバックボーンを丁寧に上手く描いててただの続編になってない。とてもキレイに回収してまとまってる。コレでシリーズを締め括ってもいいんじゃないかってくらいキレイ。

ふと思ったけど、この作品(このシリーズ)は女子ウケしねぇやろうな。逆にこのシリーズを好きな女の子は好みが合いそう。


f:id:Telu0820:20231117225524j:image

 

 

97【THE BOYS・SEASON3】'22年のシーズン3。

冒頭、『あ、コレは例の映画か』とピンときたけどいきなりシャーリーズ・セロン出てきて『は?』てなった。なんて贅沢な。ここでまんまと意表をつかれた勢いでその後でキミコが歌い出した時も『マジか!』って鵜呑みにした(終盤でまた引っかかりました)。

相変わらずシナリオの繋がり方が秀逸。普通に続けて観れる。1話序盤でまだ時系列がハッキリしてない段階でMMの自然な台詞から②のエンディングより1年後ってわかる演出がオサレでキレイ。とてもお上手。チームが再集結する流れもすごくよくできてる。相変わらず手段を選ばないブッチャーのエグさ。カール・アーバンの演技と相まってホンマに無茶やりそうで駆け引きする相手は生きた気がしないでしょうな。ハイランダーとどっこいどっこいの唯我独尊っぷり。ホンマ〈狂犬〉。[リーサルウェポン]1作目のマーティン・リッグス(メル・ギブソン)感というか。好きだったのは3話でアニーがオープニングで固く握った拳をエンディングのスターライトで使うセンスの良さ。唸ってニヤけた。MMのソ連のイヂり方が[若き勇者たち]('84)(若い頃のパトリック・スウェイジチャーリー・シーンリー・トンプソンが出てます)と[ロッキー4]っつぅのは両方観てる人からすると声出して笑った。ホント色んな方面にケンカ売るよね。②でちょっとディープを同情しかけたのにまた底辺に叩き落とす流れがほぼ悪ふざけ。ちょいちょい[ジョン・ウィック]のコンチネンタルホテルが映ってます。

過去のエピソードの際のキャスティングや作り方がバツグンやと思う。それぞれのキャラの特徴を掴んだそのまんまのキャストやないの。アニーの子供の頃はめっちゃアニーやしエドガーの若い頃なんて喋り方までめっちゃエドガーやんか(語彙力の欠片もない)。エドガー役のジャンカルロ・エスポジートの他の作品とかを観たことがないので普通の演技を存じないんですが、声や喋り方がすごくモーガン・フリーマンに似てるけど寄せてるのかしら。ノワールの過去のエピソードの描き方もなんか遊びながらやってるけど喋らないキャラ設定を上手く利用してる。アイデアがいいよね。目の映らない(映さない/映せない)ノワールの命が途絶える演出もアニメを使って上手かった。

正直、予告で今シーズンのちょっとしたネタバレを喰らった時は『マジか?』とちょっとtoo much感はあった。MMの台詞じゃないけど『ボーイズはそうじゃないから…』ってトコにおもしろさがあったと思うので。でも結果的にはいいと思う。というか仕方ない。そりゃあーならなけりゃならない方が〈らしさ〉があってよかったのかもしれないけど。あの展開は賛否両論ありそうな気はする。手を出しちゃいけないトコロに手を出した感というか。《能力者vs人間》のおもしろさがなくなる(薄くなる)というか。でもあーでもしないと落とせない気もするのよね。ゆーて元論クライマックスは観応えあったしおもろかったけど。


最後、ライアンはブッチャーたちを結果的に護る為にホームランダーについたのかな。シーズン4での答え合わせが楽しみ。


個人的にはブッチャーの迎える結末がとてもいい。②のラストでも十分カッコよかったのに。カッコイイにもほどがあるぞ。アンタ1番ヒーローやないか。

ハイランダー星条旗のマントやコテコテのブロンドでこれでもかとゴリゴリの〈THE U.S.A〉を表現してる衣装なのはアメリカこそがトップっていう皮肉った世界情勢をイヂり倒してる設定なんでしょうかね。絡むキーマンとかが②はドイツで③がソ連っていう描写も良い。シリーズがずっと続けばいつかアジアの敵ボスも出てくるかもしれん。その時はおもっきりコケにしてきて欲しい。セージ・グローブ・センターから脱走したシンディーとかマデリンの息子とかまだいいキャラが残ってるから次のシーズンにすごく期待してます。

通してシリーズ観てみてやっぱシーズン1のインパクトがすご過ぎたかな。②も③もおもしろかったですよ。シニカルな部分も①で成功してるから作る側が気持ち良くなっちゃってどんどんハメを外してるし、ストーリーも蛇足にならずにちゃんと成立してるから。でも初見の①の衝撃には敵わない。

とても良いB級感というか。なんて言えばいいんやろ。あんま下手にメジャーになって欲しくないというか。このB級感でずっといて欲しい。カルトな人気のあるインディーズバンド的な。それそこヴォートみたいな大手とかに目をつけられて金儲け商業ラインに乗って欲しくないというか。まぁもう既にヒットしてるレベルなのでこのまんまで大丈夫なんでしょうけど。

あと、ひと昔前は《映画>ドラマ》という固定観念があったしなんなら実際にそうやったと思う。でももう《映画=ドラマ》を通り越してモノによっては《映画<ドラマ》も成立してる。作る側、作らせる側も映画にかける金と同じくらいかそれ以上の制作費をドラマにも投入してる。〈映画館〉と所謂〈モバイル〉(配信)の入口の違い。それが観る人の数字に直結しちゃう。ともすればそれが《映画を作る》事への負荷やハードルの高さにもなっちゃう。いい事でもありちょっと悲しくもあり。でも〈観る〉スタイルが変わっちゃったから仕方ないのよね。

だけどぼくは[映画館で映画を観る]のが好きです。観たい全ての作品を映画館で観るワケではなくなったし観に行きたいと思える作品は減ったけど(好きなシリーズがほとんど完結した)、好きな作品はできるだけ映画館に足を運んで観たいし観ようと思う。映画館には映画館だから、スクリーンだから楽しめるワクワクがある。

シーズン4はよはよ。


f:id:Telu0820:20231117225607j:image

 

 

98【GEN V】[ザ・ボーイズ]のスピンオフ。’23年のアマプラオリジナル。1話のオープニングから[ザ・ボーイズ]の系譜が丸わかり。まぁ飛ばす飛ばす。観る前は時系列的にはだいぶ離れた過去とかパラドックス的な世界観なのかと思ったらガッツリ繋がってる。シーズン3のラストで崩壊しかけたセブンタワーが修復中だったり、ホームランダーの裁判がどーのこーの(③のラストでやらかしたあの件)とか。マリーのいた〈レッド・リバー〉って施設はシーズン3でヒューイが養子を探すってテイでデータを盗みに行ったトコで過去にナディアが育った研究所だったり、マデリンの息子が教室で瞬間移動してたりとか。ちゃんと繋がってるから観てて楽しい。加えてぼくは配信をリアタイでちょっとずつ観たりシーズンの間隔が空いてたりしたワケじゃなく〈一気観〉したもんで観たばっかで記憶や感覚が新鮮なので楽しさが倍増してる(最終話の配信前日に7話まで観て追いついた)。1話で早速爆散したルークがシュワル…………ツェネガーの息子さん。親父さんよりずっとイケメン。ほとんど面影ない(褒めてます)。

悪魔の実と違ってコンパウンドVはよく似た(というかほぼ同じ)能力者を作り出すのね。最初、ちょっと頭が追いつかなかったし『同じやん』て思ったりしたけど。マリーの〈血を操る〉能力ってのは武器や攻撃や防御(止血)ってのがちょっとしたミスリードでホントはニューマン(ナディア)と同じ能力やったっつぅ仕掛けが上手すぎる。物理的な能力を発揮する際は出血した血を使わないといけないけど、遠隔操作とかなら出血させなくてもいいって事ならそれこそナディア(ニューマン)と一緒というか、分析や解析ができて物理的な武器にもなるしマリーの方が上位互換?

自傷行為摂食障害というともすればデリケートな要素が能力のトリガーになってるという設定がいかにもブラックユーモアでこのシリーズらしい。あと、このシリーズは終始いろんな組織のトップや権力者が女性で描かれてる。マデリン、マロリー、ニューマン、エドガーを継いだアシュリー、今作のインディラ学部長。これも現実でのまだ男尊女卑寄りの組織形成に対するアンチテーゼなのかなとか。

このシリーズならではの過激な描写やブラックユーモアで自傷や人種をネタにしてるけど、今作で何より気持ち悪かったのは《SNS》に執着してる連中。これは実社会でもほぼそのまんまなんでしょうけどとても気持ち悪い。承認欲求がモラルや常識より優先される。とても気持ち悪いし胸糞悪い。なによりホラーに見えた。

最初は[ザ・ボーイズ]に比べたらキャラが弱いかなと思いながら観てたけど、匹敵するほどではないにしても十分魅力的なのですぐに没頭した。まぁ、あの連中に比べたらそりゃ薄口に感じるのはしゃあないし。中でも特にエマのキャラや表情や台詞がとてもいい感じにガス抜きのようになっててずっと和んだしマリーよりずっと魅力的でした。

シーズン2決まってるとか。個人的には本筋[ザ・ボーイズ]の続きのシーズン4が観たくてたまらないけどこっちはこっちの楽しさがあるから追いかけていきたい。お互いのキャラが行ったり来たりすると更におもしろさが増すと思うので期待しちゃう。

最終話のクライマックスはずっとニヤニヤ。エンディングもポストクレジットもずっとニヤニヤ。あんなんずるい。喜ぶの知っててやってるもん。最終話のタイトルもいい。こんなカタチで第1話の回収するとかやる事がニクい。そんでまた素直にキレイな着地せずに最後に一捻りを捻じ込んでくるあたりがこのシリーズ(脚本)のすごいところ。


あ〜〜〜〜観て欲しい。

そして話したい。


f:id:Telu0820:20231117225638j:image

 


99【クイック アンド デッド】(The Quick and the Dead)BSテレ東でやってたので久し振りに。字幕版にして視聴。'95年のサム・ライミ監督の西部劇。『サム・ライミが西部劇?』[死霊のはらわた]のイメージが強いからそりゃ『???』てなる。他の監督作には[スパイダーマン]シリーズ(ピーター・トビー・マグワイヤ・パーカーのトホホなシリーズ)とかあるけど西部劇のイメージはないもん。

主演はシャロン・ストーン。[トータル・リコール]、[氷の微笑]、[スペシャリスト]で勢いのあった頃。相変わらずお綺麗です。あと、笑けるくらい脇をかためるキャストが豪華すぎる。〈ラッセル・クロウ〉、〈レオナルド・ディカプリオ〉、〈ランス・ヘリクセン〉(←声がめっちゃカッコイイ)、〈ジーン・ハックマン〉。笑っちゃう。なんでこんなに集まったの?B級感満載やのにこの贅沢すぎるキャスティング。ジーン・ハックマンのラスボス感たるや。悪役なのにカッコよ過ぎる。シャロンさんを喰っちゃってるのよ。あとラッセル・クロウがキャラといいビジュアルといい男前が過ぎる。ディカプリオはたまに『ディカプリオ?』て思う時があるんやけどなんでだろうか。知らずに観てたら『なんか似てるなぁ』くらいの気づき方をしそうな程度。[タイタニック][ロミオ+ジュリエット]よりも前でまだできあがる前の[ギルバート・グレープ]('93)の頃のレオという感じなのか。青臭いガキというか(言い方)。顔のサイズが今のディカプリオの半分くらいの小ささ。ラッセルもレオもこの後どんどん出世してきます。制作に携わったシャロンさんの抜擢らしいけど〈見る目〉ありますね。

ちなみに今回放送してた吹替版はシャロンさんはアラレちゃん・ミンキーモモ・ビッグマムの小山茉美さん、ラスボスのへロッドはカリオストロ伯爵の石田太郎さん、ラッセルさんはメタルギアソリッドのオタコンやドカベン山田太郎・スラダンの木暮(初代)やドフラミンゴの田中秀幸さん。所謂"ちゃんとした"〈観れる〉吹替版。


内容はシンプル。早撃ち大会。と復讐。


衣装がカッコイイ。この時代の服装がもうカッコイイのよ。音楽がアラン・シルヴェストリ(BTTFの音楽で有名)なんやけど言われなきゃ気づかない気がする。

撃たれて親指が吹っ飛んだり撃ち抜かれた頭の穴からの視点や撃たれた胸の穴から差し込む光とかちょいちょいサム・ライミ風味が効いてる(というかロバート・ロドリゲスっぽい)。最後の一回転は要らんかったと思うけど。準決勝(準決勝と言うのか?)の前にへロッドが手袋でエレンの顔を引っ叩くシーンがあったけど、本来ならあの行為は〈決闘の申込み〉なんでしょうけどこの2人は組合せではないワケで『?』なシーンでした。クライマックスの一気擊ちの伏線やったのかしら。

幼少期のエピソードはヘロッドの悪党鬼畜っぷりが上手く描写されてるけどなんか個人的にはモヤっとするというか。まぁあれ以上のトラウマの与え方はなかなかないやろうけど、どーしても若干の『お前が撃ったんかい』感はついて回っちゃう。あと少しエレン(シャロン)のメンタルが終始ブレブレすぎる気も。乗り越えて克服した感を演出したかったのかもしれんけどもっと冷徹な復讐鬼でもよかったかな。

こんだけのとびっきりのカードを揃えてB級感しかないのが個人的には好感しかない。シナリオが若干安っぽいんですよね。シンプル故に。でもおもしろいですよ。大ヒットした作品ではないけど観やすい西部劇に仕上がってます。

シャロンさんの寝起きがことごとく色っぺぇ作品。


ひとつだけ腑に落ちない事が。みんなからモノを投げられ罵声を浴びさせられるほどラッセルさんが嫌われてる理由がよくわからない(過去の悪行に対して?それならへロッドの仲間で彼だけ憎まれるのはちょっと違和感あるし)(カットされてるのかしら)。そんでそんなブーイング浴びる男が保安官なんて務まるのか?


f:id:Telu0820:20231117225839j:image

 

 

100【ショーシャンクの空に】(初)/はじめまして。今まで観たことなかったんですよね。良い評判しか聞いてなかったんやけどなんか地味な作品のイメージがあったんで。’94年の作品で有名な映画。Netflixにて。監督は[グリーンマイル][ミスト]のフランク・ダラボン。原作は意外な人でスティーブン・キング。主人公はティム・ロビンス。この人の作品はほぼはじめまして([トップガン]に出てるらしいけど記憶にない)。「主人公」と書いたけど本当のこの作品の主人公はレッド(モーガン・フリーマン)で彼の希望〈HOPE〉のストーリーなんじゃないかなと思う。囚人の1人ヘイウッドが[ダイハード2]のスチュアート大佐役のウィリアム・サドラー、看守長に[スターシップトゥルーパーズ]のズィム教官のクランシー・ブラウンが出てて『お!』てなった。

序盤はものすごく重くて暗い。地味。閉ざされた刑務所の中で展開される事もあり明るい話題がほとんどない。救いがない。とても時間が進むのが遅く感じる。でもアンディーを取り巻く環境が”変わりだして”から、いや、彼が”変え始めて”からは少しづつストーリーにテンポと希望が生まれてくる。ただ看守に笑顔で『おめでとう』と言われただけなのに観てて胸が透く。そして展開は爽快に裏切られる。すごくよくできてる。地味に凄いのがあのドンデン返しを大オチに使わないの。その後でそれまでに張られてた伏線がキレイに回収されてく。とても美しい脚本。たまんないね。

ただ、ひとつ。真犯人の背後に黒幕がいたような感じはしないし結局のところは冤◯だったって事なんですよね。刑務所に対しては会稽を遂げたけど真実を知ったからもう◯罪そのものを晴らしたりそこに対する返報はないという終わり方ですよね。レッドに『手伝って欲しい』のはホテルとかであってまさか復讐的な事ではないはずなんですよね(そもそも仮出所のレッドがそんな事を手伝うハズがない)。そこがぼやかされてるってトコにこだわる人とか好き嫌いが出そう。ぼくは全然問題ない。

派手な銃撃戦や爆破シーンもなければカーチェイスもない。宇宙人が攻めてくる事も未来から殺人マシーンが来たり目からビーム出したり頭が爆裂する事もない。でも、〈名作〉ってこーゆー作品よねっていう作品。

ポスターになってるシーン、壮大な感動するシーンを使ってるのかと思って観たら全然そーじゃなくてしれっと通り過ぎるくらいのシーンで拍子抜けはしました。


f:id:Telu0820:20231117225905j:image

 


W杯終わって[浅草キッド]から数えてキリの良い100作目。12月後半やったと思うから1年弱。ジャンルは偏ってますね。笑っちゃうくらいに。好き嫌いと食わず嫌いがとても顕著。あと文才の無さ。好きな人のブログとかと読み比べると恥ずかしくなっちゃう。表現の仕方が感想文レベル。書き方や文章も上達していかないと。とは言え観たい、観直したい作品もまだたくさんあるのでこれからもぼちぼち進めていこうと思います。

ホントは100本目はちょうど観たい作品が劇場でやってるから配信や円盤ではなく映画館で観たかったんですよね。でもなかなか行けるタイミングがなくて。久し振りにスクリーンで観たい作品なんで時間作って行きたいんですけどね。

 


101【グリーンマイル】(初)/[ショーシャンクの空に]からの流れで。Netflixにて。こちらもはじめまして。これも名作と言われてる作品。'99年の作品でフランク・ダナボン監督・スティーブン・キング原作のショーシャンクタッグ。主演はトム・ハンクス。この人の主演作品をちゃんと観たことがほぼない。[フィラデルフィア]くらいかしら。有名な[フォレスト・ガンプ]も[プライベート・ライアン]も観た事ないのよね。もう1人の主演と言ってもいいメインキャストが[アルマゲドン]でベアーを演じたマイケル・クラーク・ダンカン。好きだったのは主人公ポールの相棒ブルータス刑務官役の[ザ・ロック]でハメル准将に義理と筋を通してカッコよかったバクスター少佐を演じたデヴィッド・モース。今回もイイ感じです。終盤でネガティブな声が入ってきて辛い想いするコーフィーにかける言葉がとても良き。泣いちゃった。1番泣いた。被害者の双子の父親に[ショーシャンクの空に]のヘイウッド役で観たばっかりのウィリアム・サドラー。序盤で刑を執行されるビターバックは[ダイハード3]でジョンの同僚のランバートや[ダンス・ウィズ・ウルブズ]の蹴る鳥を演じたグラハム・グリーン。

長い。188分あります。一つ一つのシーンや画の撮り方が監督デビュー作の[ショーシャンクの空に]よりすごく丁寧になってる感じ。風景や何気ない場面もしっかり撮られてる。そりゃ長い。でも中身がスッゲェ詰まってる。そしてやはり今作も暗い。前作でショーシャンク刑務所の中を描いた次の今作は刑務所の死刑囚棟。そりゃ暗い。

冒頭のお爺ちゃんをずっとハンクスさんの特殊メイクかと思いながら観てたけど全然違った。序盤のコーフィーの台詞がどえらい伏線になってるけど、ちょっと含みがあり過ぎるというか話が進んでいくと結構早い段階で『ピン!』とくる。ちょっと驚いたのは”執行”の時に人を入れてる事。歴史とか知らないからびっくりした。任意なのかとかよくわからないけど『観たい』ものなのか?まぁ遺族とかからしたらそうなるのか。デルの執行のシークエンスはなかなかエグくてとてもスティーブン・キングっぽかった。そもそも執行の時のディテールとかリアル過ぎてめっちゃキング。

海外の映画やドラマで会話の終わって別れる時に友達や仲の良い同僚とかが去り際に肩とかをポンポンって叩くのいいですよね。その仕草に信頼や立場を越えた距離感や絆みたいなのが詰まってる。なんか憧れるしたまにやっちゃう。

ファンタジーな内容なのである程度はプロットやストーリーに自由が効くんでしょう。でもそーゆーアドバンテージを抜きにしてもストーリーが秀逸。ファンタジーに振り過ぎてない。どちらかと言うとずっしりとした人間ドラマ。ファンタジーは借りてる程度。エンディングは大好きです。オールハッピーじゃないところが。その辺はキング原作っぽいのかも。ウォートンが撃たれてパーシーが病院送りになるトコでコーフィーの冤罪が晴れてハッピーエンド…じゃない。そーしようとしてもできるのに。しない。なんならここからが本筋。最後まで自分の口から真実を話さずに冤罪のまま刑の執行を〈救い〉として受け入れたコーフィー。理不尽で不条理。でもコーフィーにはそうする理由があるわけで。そしてポールやブルータスの心情を察すれば慚愧に堪えないし、彼らが非難されるのは違う。そこには看守としての誇りと正義があるから。やるせない。2人はそれを甘受できずに転属する。そこら辺のボタンの掛け方が非常に上手い。個人的には看守たちがルールを破ってコーフィーを外に連れ出す際に若くて子供のいるディーンを巻き込まない心配りが粋で好きでしたね。文句溢さずに当然のように乗るブルータスも粋やし文句垂れながら手伝うハリーの優しさも粋。そして何より特によかったのがコーフィーの奇跡の謎をそのまんまにしてるところ。明かさない。たぶんこーゆートコはキングっぽくてディズニーやスピルバーグと違うところ(知らんけど)。[ショーシャンクの空に]の復讐云々と同じ。ぼくは好きです。

最後まで観ると冒頭のあの映画の意味合いや印象が全然変わる。終盤での鑑賞は楽しそうなコーフィーの姿が胸を打つけど同じ映画なのに冒頭のポールの心情を考えると切ない切ない。この辺の回収が抜群に上手いの。散歩の理由とか冷めたトーストの意味とか。上手いなぁ。たまらん。たまらんぞ。


この流れできたらもうついでに同監督・同原作の[ミスト]まで観たい。なかなかのクソ鬱エンディングで有名な作品らしいので敬遠してたけど勢いで行っちゃうか。

…と思ったらアマプラにもNetflixにもなかった()


f:id:Telu0820:20231117225946j:image

 


102[ミスト]が後回しになったのでNetflixで見かけた【TOKYO MER】を観た。大好きなんですよ。めっちゃ好き。前にDisney+にラインナップされてたのでまさかNetflixで観れるとは思わなかった。ぼくの好きなドラマで上から数えた方が早い作品。ベストは[ランチの女王]で次が[コードブルー]。この2つはほぼ固定。その次が今作か[アンナチュラル ](←コレも大好き。第5話で復讐を果たした後に降る雪のシーンとか美し過ぎて泣ける。流れる〈Lemon〉も完璧。あんな美しいシーンはなかなかお目にかかれない。あのシーンが観たくてこのドラマを観たくなる)。何回でも観れるし何回でも観たい。エレベーターで妊婦さんを救うエピソードと大使館のエピソードあたりから最終回までの畳み掛ける展開がすごく好き。籠城犯のエピソードも土砂崩れの病院のエピソードもいい。最終話のクライマックスが1話をトレースしてるのもすごく好き。毎回同じ温度で同じ展開で同じようにドキドキして同じようにスカッとしてる。ずっと同じ事してるんですけどね。1話から最終話まで。でもそれでもおもしろい。TVドラマなのでここで書くのはちょっと違う気がするのでタッチしませんが(そこそこタッチしたくせに)、また機会があれば。

 

f:id:Telu0820:20231117230006j:image

 


78勝17分7敗