髭日記

アメブロからのお引越し。

余計な事は言いません。是非観れる人は観て欲しい。めっさおもしろいです。くらい言い切っちゃうお話。

128【ファイナル・インパク】(初)/WOWOWで放送してた。『放送してくれた』と個人的には申したい。ありがたい。なぜなら、某Tubeで一部のシークエンス(といっても10分ほどの)を観たことがあってその動画にものすごく惹かれてて観たくて観たくてしょうがなかったけどどこでも配信されてないし調べてもWikiもなくて、やっと、やっと、やっと観れた作品だから。すげぇ嬉しい。ちなみに、日本では公開されてないらしいです。劇中の「津波被害」という表現のせいなのかな。'22年のロシアのディザスター映画。でもハリウッドの大作と引けを取らないクオリティーの作品。おもしろいです。めっさおもしろい。原題(英題)はMIRA。これは作中に登場する宇宙ステーション及びそのAIの名前。おそらく作中の言語はロシア語なんでしょう。英語の吹替がしてありました。ほんの少しだけフィットしてない違和感はあったけどロシア語の台詞より何倍も没入できるので助かりました。てか、よく考えたらこれなら吹替で観るのと変わんないって事?

冒頭から魅せてくれます。小さな隕石が落ちてくる描写があってそれがもう既にすごい。車のフロントガラスにちょっとキズをつける程度の小石サイズなんでなんて事ないようなエピソードなんですけどこのシーンで一気に興味と気持ちを持ってかれます。『おぉ!これはおもしろいぞ』と期待しちゃいます。

序盤で自己紹介を兼ねたエピソードを見せる事で競技の際に1人肌を隠すウェアだったり親友(彼氏?)が義手だったりととても丁寧な伏線を張ったりしてます(競技場でのあの行動とその後の夜の会話では「こいつ🐎🦌なのか?」とちょっとイラっとしましたけどね)。ともすればディザスタームービーと知ってて身構えて観てるからこの辺の平和な描写は退屈に感じがちですけどね。でもこれが上手く後で効いてくる。

そして30分間ほど進んだら急展開するんですけど、ぼく個人的に1番のクライマックスともいえるくらいの"隕石(流星群)が墜ちる"シーンからの約10分のシークエンスがホントにすごい。すごいです。ワンカットで撮られてるかのような緊迫感(某tubeで観た動画はこのシークエンス)(コレです。もしよかったらお試しにどうぞ)

https://youtu.be/goYRQ4Xhzk8?si=uc5gLydfeTM-0FkJ

なんなら怖いくらいリアル。ここだけ何回も繰り返して観れます。〈墜ちた衝撃波から身を隠す〉という瞬時の判断がすごく好きでした。例えるなら[閃光のハサウェイ]の市街地戦のシークエンスで離れたところに着弾した衝撃波に備えて1人だけ耳を両手で覆って鼓膜を守ったエメラルダの仕草みたいな地味だけどリアルでカッコイイ作り手のこだわりの描写、みたいな(伝わらない)。天体ショーから一転しての災害という流れもどこかありがちなリアルさを感じさせる。言葉悪いけど〈平和ボケの怖さ〉とでも言いますか。拙い語彙力では説明しきれないので是非観てもらいたい。観ればきっとぼくと同じように語彙が追いつかないから。色んなこのジャンルの映画で被災シーンを観てきたけど頭ひとつ抜け出してるリアルさとでも言うのか。怒られそうな不謹慎な事を言いますけど、こーゆージャンルの映画を観ると被害は甚大であればより甚大な方がいいしリアルであればよりリアルな方がいい(あくまでもフィクションとしてね)。引かれるついでにもっと言えば劇的になるのであれば犠牲は多いに越した事ない。ただ、ぼくがしょっちゅう言う《風呂敷の大きさ》ってのはすごく大事でこの作品はそこら辺の塩梅がすごく上手い。絶妙。

市販されてるぬいぐるみや街頭の監視カメラから看板や信号、果ては個人の義手までを遠隔操作して娘を救うために利用するアイデアは秀逸ですね。できるかどうかは別にしてもなんかできそうでリアルだし(実際にできたら怖いけど)。AI(MIRA)がその方法を『レーラ(娘)を安全な場所に連れて行く事がを貴方(アラボフ)を(安心させて)脱出させる1番手っ取り早い方法』とか提案するなんてイキな事をするから惚れそうになる。地上(娘)と宇宙(父)の場面の切替も巧くてちょいちょいセンスを見せつけてくるんですよ。暗転したり繋ぎ合わせるだけじゃなくアクションをリンクさせてる(説明難しいな)。自然というか気づいたら場面が切り替わってるような。怪我をした弟を抱き抱えて絶望しかけた時にヘリの扉から義手が見えた時、不覚にも泣きそうになりました。ドラマチックないい脚本ですよ。そしてこの時にヘリに手をついたレーラのカットソーの袖口から火傷の跡が少し見えてそれを目で確認するミシャの視線が描かれてるのが細かい。そして宙ではMIRAとの別れ。コンピューターのシャットダウン史上1番感動します。

最後の舞台がタンカーになってから正直ちょっと間延びした感はありましたけど、炎を克服する流れで伏線を回収してくのは良かったんじゃないですかね。ちょっと[バックドラフト]感ありましたし演出がtoo muchで泣かそうとしてる圧みたいなのがありましたけどそんな毛嫌いするほどじゃあない。ただ、ちょっと作品のテイストが微妙に変わった感はありました。おまけに錫とかライティングで少し汚れたヒロインのお顔がそれまでの極東顔(悪口じゃないです)じゃなくてちょっとラテン系に見えちゃうという弊害が生じてました(極めて個人的な感想です)。でもまぁ「ダメ」じゃないですよ。最後の最後まで自分に時間がない事を告げずに娘を追い込まなかった代償に自分が犠牲になるなんて愛(優しさ)しか感じないでしょ。義手をハックするくだりを考えた人はしたり顔でしょうね。よくできてますよ。このシーンを1番描きたかったんじゃないかな…なんて思いますけど、序盤で子供が閉じ込められた車のガラスを叩き割ったり、前述のヘリの扉のシーンをわかりやすくキレイに描けたり、クライマックスで船内の熱で熱くなってる扉とかを操作できる整合性を持たせたり〈義手〉というプロップはとてもこの映画をドラマチックにしてるファインプレーやと思います。

エンディングが「地球が滅ぶのを救う」だの「人類滅亡の危機」だのと大きな風呂敷を拡げ過ぎてないところがいい。すごく好きです。『娘のために』。コレがこの作品が締まっておもしろい理由のひとつでもあると想うんですよね。勿論、特撮がすごい。でもこの絶妙な"ありがちな"サイズの風呂敷がいいんですよ。ただ娘を救いたかった父親の愛だけなところがいい。クライマックスの『(お前を)助けさせてくれ』とかすごく良かったですよ。だから風呂敷もキレイに結べてる。そー考えると至ってシンプルな映画なんですよ。でも飽きさせない。ずっと没入させてくれる。

アルマゲドン]や[ツイスター][ディープ・インパクト]とかと肩を並べても遜色ない作品だと思います。いや、充分並ぶ。それくらいおもしろい。〈着地〉のキレイさまで含めたら一、二を争うくらいいい出来だと思います。キャストや製作陣のネームバリューがなくてもプロットと撮影技術があればおもしろい作品は撮れるよという見本のような1本。これは大きなスクリーンで観たかった。これから劇場公開されても観に行く価値はあるかもしれない。配信されてなかったりとなかなか視聴できる機会や条件はないかもしれないけどできれば観て欲しいし薦めたい作品です。是非観て欲しい。今のところ今年の"はじめまして"で1番です。

おもしろかった。


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勝101

分20

負7