157【バイオハザード】
原題:Resident Evil
監督はザック・クレッガー。[バーバリアン][ウェポンズ]とかのホラー作品が評判らしい。ぼくは存じてないのではじめましての監督。
言わずと知れたサバイバルホラーゲームの金字塔である[バイオハザード]がベースになってるお話し。ゲームは好きで(0〜7は自分でもやってた)(8・9はプレイ動画で履修済み)、過去の[バイオ]作品もほとんど観てる。ただ、ゲームが好き過ぎるあまりにどの実写化作品もいまいちピンとこない。
まず、ポール・W・S・アンダーソン監督の一連のいわゆる[アリス版]はどれもこれもダメ。"金ロー"レベル(「金ロー」の悪口じゃないですよ。「映画館や円盤で追うほどじゃなくて金ローで流し観でいいレベル」て感じ)。全作観たかどーかもわかんない。わざわざ選んで観ないから。たぶん観てるんちゃうかな。金ローとかで。知らんけど。
リブート版のヨハネス・ロバーツ監督の[ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ](WTR)('22年)も酷かったし(ポリコレバイオ)、Netflixのドラマ版('22年)もトホホな仕上がり。[WTR]と[ネトフリ版]は過去にけちょんけちょんに書いたと思うし、なんなら『もう実写化はやめてくれ!』まで言ってたと思う。
ただ、CG映画は大丈夫。[ディジェネレーション]('08)、[ダムネーション]('12年)、[ヴェンデッタ]('17年)、[インフィニット ダークネス]('21年)、[デスアイランド]('23年)はおもしろい。なんならゲーム内の挿入ムービーの延長くらいの安定したクオリティーなんで安心して観れる。
そーゆー意味では今作は実写化(CG作品は除いて)では1番マシやったんじゃないかしら。
さて、本作。90分くらいの作品なんでテンポよく進むし「アレが抜けてる」「アレも入れてれば」はなんぼでも出てくる。これは"映画"をプラットフォームに選んだのなら仕方ない事でしょうね。同じ素材をネットドラマでやればもっとおもしろかったと思うしもっと色々と魅せてくれたと思う。ただコレは諸刃の剣で"やらなくていい事"までやっちゃう危険性もある。
例えば今作で良かった点の「スーパーヒーローがいない」という事。ゲームユーザーならクリスやクレア、レオンとかの闘い慣れた歴戦の戦士たちの登場が頭をよぎるかもしれんけど、今作にはそんなスーパーマンもヒーローもいない。主人公(「主人公」と言えるのかも微妙やけどまぁ一応の「主人公」)のブライアンはどこぞの組織に所属してるワケでも戦闘訓練を受けたワケでもない"ただの配達員"。なんなら[7]や[8:ヴィレッジ]のイーサンに近い。…ゆーてブライアンと比べてしもたらイーサンの頼もしさが浮き立つワケですが…。
ドラマ化して時間をかけて丁寧に作ってっちゃうと原作のキャラが出てきちゃうかもしれない。それはあんまいい手じゃないのは過去の[バイオハザード]でほぼ証明済み。そんな分が悪い勝負なんてしない方がいい。たぶんどんなキャスティングしても波風は立つんやから。
逆に原作ありきで固定された世界観や作品イメージ(キャラクターイメージというか)から離れた(スピンオフ的な感覚に近しいのか?)新鮮味が今作にはある。そこはちゃんと成立させてる。[WTR]やドラマ版はそれができてなかった。中途半端にキャラに頼っちゃった。
ある意味ゲームになってるいわゆる史実の表舞台(敢えて時系列的に当てはめると[1]もしくは[2]とか[3]あたり?)でヒーローたちが闘ってるほんのちょっと裏側で、実は同時進行でこんな物語がありましてね…みたいなB級エピソード感と言いますか。それがメインの史実の邪魔になってないあたりもB級感というか。
前半はおもろかったです。トンネルまでは良かった。バイオ感あったし、あのトンネルが見えた時の絶望感は良かったなぁ。ただ、「ウィルスちゃうんや」とはなりました。「プラーガ寄りやん」と。[バイオハザード]の史実に忠実に(もちろん[4][5]のプラーガを否定するワケじゃなくて)、特に「ラクーンシティー」を描くのなら〈ウィルス〉にして欲しかったな、と。
〈ハンドガン→ショットガン→マシンガン〉の流れはよかった。ちゃんと破綻してなかった。「デフォルトは"ナイフ"スタートじゃないと」とも思うけど、あのキャラのあの状態でナイフを持たせるのはひとつエピソードを足さなあかんからめんどくさいよね。
序盤のドタドタと2階へ走り寄ってくるあのシーンが1番よくできてたし、ちゃんとドキドキした。あの〈見えない〉と〈音〉で煽る恐怖の演出は見事。ある意味ゲームより怖かったかもしれん。
でもあとは…。う〜〜ん。
だって前半と後半の"怖がらせ方"が違うんやもん。前半はちゃんとホラー映画やったのに後半はモンスター映画やん。まぁ、『ゲームもそうやんけ』て言われたら反論できんけどやな。
女の子と絡んでからもうオチまでほとんど読めてたのよね。それがなんとも。ほぼ捻りもなく真っ直ぐエンディングまで行っちゃって。
てか、最後まで追っかけてきたのって元は轢いたヤツなの?なんでそこまで執着して追尾するの?(できるの?)轢いた怨み?そこまで固執する理由とかの描写ってあったっけ?
総括としては…あんまこんな事言いたかないんやけど…配信でいいかな…って。《劇場至上思考》なので『是非、映画館で!』て言いたいところやけど…。
いかんせん「暗い」。夜間の話なんで(そもそも昼間なら怖さ半減する)致し方ないトコはあるし、あの「暗さ」がリアルなんかも知らんけどやな…。何が起こってるか、何が何処に潜んでるのか、それがわかりにくなったらせっかく上手く作れてても伝わらないよ。(某ロボットアニメの戦闘シーンにも同じ事言えますよ。わかってます?)。せっかくの怖いギミックやおどろおどろしい描写も暗くて半分くらいよくわかんない。ビルに入ってからなんて特に最後の研究室以外わからへん。勿体無い。
なんなら音響頼りになってるトコもある。いわゆる〈ジャンプスケア〉ですね。それをやられるとちょっとチープになるんですよ。だって力技でビビらしてきてるもん。ましてや「暗くてよくわからない→視界を奪われてる」効果もあると思うから余計に聴覚に比重かかってますやん。そりゃズルいよ。お化け屋敷と同じメソッドですやん。
配信で明度を調節して画面がわかる状態でヘッドフォンして観たらもしかしたら劇場で観るよりおもしろいかもしれない。
珍しいよ、こんな事言うの。
トンネルまでは十分おもしろかったけどトータルで判断すると△ですね。◯はあげれない。
あと、予告CMでアレコレ見せ過ぎよ。

勝126
分23
負8





