髭日記

アメブロからのお引越し。

毎年恒例の夏の風物詩である[真夏の全国ツアー]も去年の神宮3日全通に続いておかげさまで今年も無事に神宮に参戦(おまけに今年はなんと4DAYS全通!)できて《夏》の幕引きができた感のある秋口と言いたいところですが今年は8月に2回も熱中症になったり9月になっても未だに続く厳しい残暑に毎日体力を奪われててる今日この頃ですが東京5日間遠征前に浮かれて(そりゃ浮かれもしますわ)映画を観るペースが落ちてましたけどぼちぼちまた観ていこうかな、と。(ゆーて全ツの事は書いてません)

このタイミングで【マーヴェリック】をNetflixで観て、アマプラのラインナップから消えるとの事だったので【魔女】と【悪女】をもっかい観た。

 

 

 

【シュリ】

[魔女][悪女]と観たら観たくなったので円盤を引っ張り出して。'99年の作品。吹替仕様で視聴。

シャア(主人公の声)の相方が[パラサイト]のお父さん(ソン・ガンホ)でちゃんと声が山路和弘さんで[パラサイト]と統一されててスッと馴染む。この頃の吹替版は変なタレントを起用してなくて観てても違和感ない”ちゃんとした”吹替版。韓国映画は吹替で観ること多いです。〈韓国語〉に馴染みがないので台詞の抑揚とかニュアンスを発音や言語から掴みきれないので。だから”ちゃんとした”吹替版は非常に助かる。


題名の[シュリ]は『朝鮮半島のみに住むといわれる固有種の魚のことで…(略)…南北朝鮮の国境地帯の河川にも生息し、自由に南北を行き来している』との事です(Wikiより)。なお、『本編にたびたび登場し、象徴的な役割を果たす熱帯魚のキッシンググラミーは、東南アジア原産の魚であり、この魚とはまったく関係がない』とも。カンケイナインカイ。


南北分断が引き起こす男女の悲恋という今では掃いて捨てるほどのテンプレストーリーですけど、どちらかといえばアクションとかの比率が高くてのっぺりした恋愛映画とは全然違うので退屈しなくておもしろい(そもそもただの恋愛映画ならまず観てないし円盤買わない)。でもとても美しい恋愛映画やと思う(どっちやねん)。韓国映画の人気に火をつけたエポックメイキング的な作品やと思うし(この後で日韓W杯があったり冬ソナのブームがきた)、あんまり韓国映画を観ない人なんですけど韓国映画で〈ベスト〉なんじゃないかなと思う作品。ぼくの中では[パラサイト-半地下の家族-]より上。


分解した銃を組み立てて速く組み立てた方が撃つ…っていうシークエンスを1番最初に観た(使った)映画じゃないかな。


《南北分断》に対する知識や偏見が乏しいので幸いなことに純粋に映画として楽しめる。

知識があればある楽しみ方ができるのかもしれない。けど、なけりゃないなりに十分楽しめる映画。知識があれば粗が見えたり偏った観方をしちゃうかもしれない。でもたぶん深く知ってれば知ってるほど理解できて作品に入れるんやろうな…と思う。こーゆーテーマの時は毎回思いますね。


最後の留守電を聴いていると、クライマックスで彼女がわざと先に動いてカラ撃ち(彼女ならあの状況で1発撃ったところでどうなるかぐらいわかるはず)する事で《敢えて彼に撃たせ》、自身が撃たれて崩れ落ちる時のどこか憑き物が落ちたかのような清々しく安堵するかの表情とかがとても切なくなる。彼女が求めたシナリオや救いがあのカタチやったのかな、と。

ただ、[ヒドラ]の例えは要らなかったと思うよ。余計やった。別にそんなに上手く言えてるわけでもないと思うし。


[魔女]、[悪女]の流れで今作を観たもんやから『やっぱり邦画は負けてるな』って再認識しちゃいました。


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羊たちの沈黙BSテレ東でやってたので久し振りに。'91年のサイコホラー映画の金字塔。アカデミー賞で主要5部門(ビッグ・ファイブ)を受賞するほどの名作。ちなみに監督の[ジョナサン・デミ]をずっと女性監督やと勝手に勘違いしてた。


今作のジョディー・フォスターはとてもお美人。特に冒頭のトレーニング終わりで任務を告げられるトコ。研修生のフレッシュ味も出ててとてもキュート。初任務に対するドキドキとワクワクが表情から滲み出てるし、『私はできる、大丈夫』っていうFBI訓練生としておそらくいい成績を残していたであろう少しかかり気味なエゴみたいなモノ(成績が優秀ぽいのはクロフォードの台詞にある)も連想しちゃう。ちなみに、フォスターさんは『同じ役は演じない』というポリシーがあるらしいので続編にあたる[ハンニバル]でのクラリスジュリアン・ムーアが演じてる(らしい)(←観たことない)。


ハンニバル・レクターアンソニー・ホプキンス)、クロフォード捜査官(スコット・グレン)と脇を固めるキャストが渋くて好き。このBSテレ東版のクラリスの声はアンパンマン(戸田さん)なので吹替版でもしっくりくる。ちなみにクロフォードはナウシカクシャナ殿下の腹心クロトワの家弓家正さん。レクターの声はカリオストロ伯爵の石田太郎さん。本職の声優さんの吹替版はある意味もうひとつの歴とした作品ですね。基本的に《字幕版》派なんですが“ちゃんとした”《吹替版》は好きです。


クラリスとレクターの初対面でピシッと立って待ち受ける姿勢がもう既にどこか異様で怖さを感じるもエレガントな演出ですごい。もうこの登場シーンで勝ち。何も怖い事してないのに怖い。「瞬きをしない」そのアプローチだけでレクターのインパクトを何倍も何十倍も恐ろしいものにしてる。これは演じたアンソニー・ホプキンスのアイデアだとか。個人的に好きなのは最初の面談が頓挫して帰る途中に陵辱されてパニくるクラリスを呼び戻して落ち着かせてヒントを与えるレクターが[謝罪]してる事。その[謝罪]がこの人はただの変態ではなくちゃんとした気品のある高尚な変態ってのが表現されてる。その後でその囚人に罰を与えてる(その方法も含めて彼ならではでとても秀逸)とかも彼なりにクラリスを認めて気にかけてる描写として上手い(この放送ではミルズへの罰のくだりはカットされてた)

シリアルキラーでありながら気品があり紳士的で知能が高くそれでいて囚われの身でありながら事件を解くヒントを主人公に与える存在…という、これ以降に星の数ほどの作品でオマージュされるフォーマットを作った偉大な作品とキャラ。


レクターとクラリスが対峙するシーンは味気なく感じてしまうような真正面からのカメラワークが多い気がする。でもたぶん意図的に多くして没入感というかその会話や場面で実際に対峙してるような緊張感みたいなのを漸増してるんじゃないかなと。

あと、'91年という30年前の作品なので画質や画面に少し年代というか歴を感じるんやけど、結果的にその粗さみたいなモノがストーリーのおどろおどろしさと重厚さに上手く拍車をかけている気がする。


レクターが収容されてる署(鳥籠みたいな有名なシーン)のボイル警部補がランボー2で最後にボコされたマードック司令官(チャールズ・ネイピア)なのを観返して初めて気づいた。ボコられてました(ボコされるレベルではない)。

その後の脱走の方法がちょっと[レオン]のやり方に似てる気がする。レオンよりある意味周到でエグいけど。あの《マスク》とバッファロー・ビルの犯行も今観ると伏線というか(上院議員のコートを褒めるくだりも)全てを見透かしたレクターならではの振りになってたのね。

クライマックスの暗視ゴーグルの演出とかたまらない。結果知ってても息を呑んで観ちゃう。クラリスが訪問してからの一連の流れは映画史に残るシークエンスやと思う。

ラストシーンも美しい。イキというか。ニヤリとしちゃうね。ホントによくできた映画。というかよくできたシナリオ。無駄が一切ない。


内容は残虐で陰湿で重苦しいのにとても品がある映画。その[品]はクラリスの美しさもあるけどそれよりもレクターの滲み出るエレガンスさによるものだと思う。ハリウッド映画というより伊や仏の映画の空気感もある。

ぼくの中では[セブン]と並ぶくらいのインパクトと中毒性のある終わり方の作品。大円団のハッピーエンドよりもこーゆー余韻…というと表現がいいイメージ過ぎるな…、乱暴な言い方すると「こんなどこか気持ち悪く引きずる終わり方」の方が好き。『観たくない』けど『観たい』と思わせる映画。前に観た[ゲットアウト]もこれに近い。[パラサイト]とかも。


名作ですね。観るのに少し体力要るけど。

円盤持ってないな。買うか。

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クリフハンガーBSテレ東でやってたので字幕版を。これは円盤持ってない(はず)。

'93年の米仏日合作映画(日の要素はほとんどない)。[DIE HARD2]のレニー・ハーリン監督作品。

この頃のスライはやりゃヒットするある意味ちょっとしたぷち無双時期。コブラ('86)、オーバー・ザ・トップ('87)、ロックアップ('89)、デッドフォール('89)、デモリッションマン('93)、スペシャリスト('93)、エトセトラエトセトラ。ロッキーやランボーとはテイストの違う作品を数多く作って《内容が微妙なものもあるけど》それなりにネームバリューもあってかヒットしてた気がする。ちなみに[デッドフォール]は専門学校の時に好きな女の子と観に行った淡い想い出の映画。


冒頭のサラの救出シークエンスがある意味1番のクライマックスで1番見応えがある。[高さ]の怖さとスリルとそのならではのポイントが1番上手く表現されてる。

それ以降はせっかくの[高さ]からくる怖さの描写が薄れてしまってる気もするし、途中からは正直too muchになっちゃうし、そこら辺にあるアクション映画になっちゃってる。ララ・クロフトしかりヒーローやヒロインは極寒でも簡単に薄着になりがちよね。まぁそこまでは百歩譲ったとして観れてもあの環境で水に入っちゃダメでしょ。死ぬど。


敵ボスのジョン・リスゴーが見た目は完璧な悪役顔なのにちょっとパンチが弱い気もしちゃう。まぁ取引きの為だけに躊躇なくあの人を撃っちゃう残虐性はとても良い描写やと痺れた。あの流れは好き。悪過ぎてカッコイイ。悪人を描くにはここまでやった方がいいよ、といういい見本なんじゃないかなと思う。


続編なんぼでも作れる設定なのに作らなかったね(亜種は大量発生したけど)。


○(スライファンなのでジャッジが甘い)

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MEG ザ・モンスター】(初)/作品自体は知ってたけど余りにも娯楽に特化してる(し過ぎてる)内容やと偏見100%で敬遠してたら続編が公開される流れでBSテレ東でやってたから観てみた。吹替版。


'18年のアメリカ・中国の合作映画らしい。まぁ観たらそんな感じはするわな。

てか、合作にする必要あった?資金面的な事?アメリカ単独でできたやろうしやりゃあよかったのに。あと、なんでわざわざマシ・オカの演じるトシを日本人にした?中国人でええんちゃうの?


クライマックス(それより前からずっと)バイオのゲームムービー観てる感覚。

ツッコミどころは至る所で何回もあるけどこーゆー作品を観るならそんなんは気にしちゃいけないし、なんなら逆にそこら辺をツッコミながら観る方が正しい楽しみ方なんじゃないかな、とも(ある意味開き直り)。『ゆっくり泳いでいけば気づかれない』「ソンナワケアルカイ」


ちょっとサイコパス的な考え方かもしれんので共感されるかどうかはわからんけど、こーゆー作品やディザスター映画を観てると『助かるんかい』ていうシーンよりも『そりゃやられるわ』ていうシーンを観てる方が楽しい(『楽しい』は少し違うかな)。なんなら片っ端から犠牲になってもいいくらいやし、そんなんが観たくて観てるようなもんなんですよね。ビーチ襲撃シーンなんか遠慮せずにいって欲しいし、子供や犬コロが助かるセオリーなんかへし折って欲しいくらい。なんなら真っ先にヤッちゃいましょうよ。だから人間ドラマや家族愛は単なるエッセンスでしかないんです。


[2]が作られるって事で『そんなに成功したの?』と思いながら『ステイサムニキが出てなかったらたぶん観ないだろうな…』という作品。

深海や宇宙とか空気や水圧とか人知ではなんともならない要素があるとスリルが増しますね。逃げようがない。観ててものすごくプレッシャーみたいな負荷がかかる。良くない負荷。おまけにかなり極度な閉所恐怖症よりなので潜水艇とか潜水艦、宇宙なら宇宙ステーションみたいな狭い空間は観てるだけて体力がものすごく削られる。観てられない時もあるくらい。なんなら極力観たくないプロット。


元飛び込み選手(飛び込む姿勢は俳優の中で過去1キレイ)で凄腕のドライバー(トランスポーター)で鬼ツヨ元特殊工作員(ワイスピ)で元SASの傭兵(エクスペンダブルズ)でとうとう巨大サメにタイマンで勝っちゃって、そのうち素手ゴジラと闘っても勝てるんじゃねぇのか、この人。


あと、エンディング曲が《Mickey》なのはやめて頂きたい。ゴリエしか浮かんでこない。


△(✖︎でもいいかな)

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ガンパウダーミルクシェイク】(初)/観たかった作品。映画館行きたかったのに逃した映画。やっと観れた。'21年のアメリカ映画でちょっとB級路線。でもドンパチおもしろいし個人的には大好物ジャンル。アマプラにラインナップされてたので字幕版を。

主演のカレン・ギランさんは[ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー]とかのマーベル作品の常連さんとか。


シフターフッド映画が好きなんですよね。

まぁ砕けた言い方をすると[強い女の人]像が好きというか。

[ベイビーわるきゅーれ][東京無国籍少女][トゥームレイダー][キル・ビル][ソルト][アトミック・ブロンド][ドミノ][ニキータ][魔女][悪女][キックアス]なんかもそう。[マッドマックス・怒りのデスロード]のフュリオサや[ワイスピ]のレティーや[ミッションインポッシブル]のイルサ・ファウストとかも大好物です。(バイオのアリスとターミネーターのサラはちょっと違う)。もともとシンプルな《勧善懲悪》が好きなのでそれが〈ヒーロー〉なのか〈ヒロイン〉なのかは特に問題ではないんですが、〈ヒロイン〉というスパイスは無条件でひとつアガるポイントというのは正直なところ多大にある。

加えて[図書館が武器庫]っつぅこのプロットがたまらないです。ダイナーが組織御用達とか。ちょっと[ジョンウィック]のコンチネンタルホテルや[レオン]のトニーの店とかに近しいというか。

覆面の4人がポッと出の誘拐強盗みたいに処理しちゃったのがちょっともったいなかったかな…という気は若干する。なんとか間接的にでも敵ボスのシノギとかなんかしら繋げれんかったかな、と。まぁそこまでしなくでもキレイに纏まってたけど。

車を見た瞬間に『うぉ!サバンナ(Rx-7)やん!』とアガったけどポルシェでした。似てますね。


アクションシーンはジョン・ウィックに影響を受けたタランティーノヲタクが意識して作った感というか。音楽の使い方とか『寄せてないか?』というか『引っ張られてないか?』という点が多々。アーティスティックに《静の殺し》を魅せる[ジョン・ウィック][イコライザー]とは反対のチャンバラ感のある《動》の魅せ方が[キル・ビル][キックアス]とかに近い感覚。好きですけどね、どっちも。


自称[映画好き]の方々にはあまり評判良くないような感じの中身の詰まり方の映画(なんちゅう偏見)


〈ジムの娘が4人〉とか伏線は張られてるので続編に期待したいけど、調べてみたら数字があまり芳しくないらしいのでちょっとトホホな感じ。でも続編が作られれば必ず観るし今作も円盤買いたい作品。好きです、このテイスト。

 

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プロジェクトX-トラクション】(初)/Netflixで見かけて。スルーしよかと思ったけど勇退した石丸博也さんのラストジャッキーということもあり吹替版で視聴。

[原題:Hidden Strike]('23)。原題の意味はよくわからない。完成自体はとっくにしてたらしいけどコロナ禍やなにやら問題発言やらの影響で結局劇場公開はされずにNetflix配信になっちゃったらしい。


ワイスピのジェイコブ(ジョン・シナ)との共演。ジャッキーの全盛期なら少なくともロック様やステイサムニキとかと共演してたんじゃないかなと思ったりするのでこの〈ジェイコブ〉という微妙なキャスティングラインがたまらない(いい意味で)。

ジャッキーも司令官を任されて部下を指揮する歳になってるんやなぁと変な感慨深い気持ちになった。[プロジェクトA]の時はいち海兵隊員やったし[ポリスストーリー]の時は若手警官でいつも1番に飛び出してく血気盛んな役やったのにね(途中がゴッソリ抜けてる人)。まぁ[ベストキッド]ではお師匠さんやってたみたいやけど。

ジャッキー版マッドマックス・怒りのデスロード。セリフの中に『デスロード』って出しちゃう。笑っちゃった。『出すんや!』って。

…と思いながら観進めてたら途中からもっとスッカス…いや、もっとシンプルになった。色んな映画を観た映画好きな人がその映画好きな気持ちをカタチにしたようなパク…いや、オマージュが散りばめられてる(『オマージュ』と言うのは都合が良すぎるか?)


ジャッキーとジョン・シナの共演作品というよりジョン・シナとジャッキーの共演作品という感じ(このニュアンスは観たらたぶんわかる)


石丸博也さん、お疲れ様でした。

ずっと石丸ジャッキーで育ってきた世代です。ありがとうございました。


○(石丸さんに敬意を表して。正直甘々採点。内容はどっちかっつぅと✖︎に近い△)

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【ベイビーわるきゅーれ】1作目が満を持してネット配信スタートしたのでNetflixで早速観た(それまではU-NEXTのみで配信はしてた)

大筋の感想とかは前にあげてるので割愛。

やっぱおもしろい。すち。

字幕ありで観たいとずっと思ってたのでコミュ障台詞も拾える字幕版はとてもありがたい。前にも書いたけど、この[コミュ障]ゴニョゴニョ台詞はちゃんとした演出のひとつなので何も問題はないしキャラとしての色付けにはほぼ最適解やと思うのでマイナス要素には一切なってないんです。ただ、聴き取りにくいってだけで。それだけ演出と演技ができてるからとてもいい意味なんです。『字幕がないと観れない』のではなく『字幕があればもっと観れる』というか。字面は似てても全然違う。

ラストバトルは何回観ても痺れる。観てて痛い(最上級の褒め言葉のつもり)。壁に押し付けてタコ殴りしたり左目を攻撃した後に視界の塞がった左側に回って攻撃しようとしたりいちいち描写が凄い。そこら辺にある見た目を派手にする魅せるアクションシーンとは一線を画す。打撃や組手が地味だけどカッコイイ。あと、最後のリロードなんかなかなか見れないくらいのカッコ良さ。ちょっとジョン・マクレーンみがあってとても好き。

最近公開された(全国公開されてないのがとても悔やまれるしめっさ観たい)[MADCATS]という作品で絢寧さんがキレッキレのアクションを披露してる(らしい)(観たい)ので3作目の宿敵に抜擢されて大トリバトルは女性同士のガチアクションとかも観てみたい。組織を裏切って抜けた元殺し屋とか。尺たっぷり使ってガッチガチのガチバトル観たい。

エンディングテーマのクレジットに《feat.TAKUMA(10-FEET)》が。スラダンの〈第ゼロ感〉の10-FEETやと観直して気づいた。何回も観てるしパンフも持ってるけど今まで知らんかった。

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ザ・ロック】地上波でやってたので久し振りに観た。'96年の作品。この頃の映画は他に[コン・エアー]、[フェイス・オフ]、[ブロークン・アロー]、[フロム・ダスク・ティル・ドーン]、[ザ、クロウ]、[メン・イン・ブラック]、[タイタニック]とか今観てもおもしろい作品が多い。プロップやシナリオが擦られる前で新鮮な感じ。[ミッション・インポッシブル]も'96年なのでこの頃。

吹替版で。ショーン・コネリー若山弦蔵さん、エド・ハリス柴田秀勝さん、ニコラス・ケイジを我らが大塚明夫さんが吹替えてるちゃんとした吹替版。吹替版でも十分カッコイイ。

ずっとニコラス・ケイジ主演の映画やと思ってたけどクレジットでトップに出てくるのはショーン・コネリー御大なのね。


シナリオと設定がいい。加えて、監督が[アルマゲドン]、[パールハーバー]、[トランスフォーマー]シリーズのマイケル・ベイ。この人の監督作品は特撮のスケールがデカいので観てておもしろい。


メイソン(ショーン・コネリー)のニヒルなイケ爺も良いけど、ハメル准将(エド・ハリス)がカッコイイ。一二を争うカッコイイ軍人像じゃないかな。クレジットで2番目に出てきてもおかしくないある意味〈もう1人の主役〉ですよ。[マーヴェリック]で演じた"ハンマー"ケイン少将もイカす上司でしたね。ハメルの右腕のバクスター少佐(デヴィッド・モース石丸博也)の最後の忠誠心というかスジの通し方もカッコよかった。ニコラスさんは個人的にはあまり好きな俳優さんではないんですよね。B級顔よね、この人(偏見の嵐)。でも、作品の役にフィットするとカッコイイ。今回は大塚明夫ボイスでカッコ良さ五割り増し。吹替版マジック。ただ、メイソンが娘と会った時のグッドスピードはとてもイカしてた。あと、最後も。イキよね。でも、大塚明夫さんの声で潜水して侵入したりスニーキングミッションするとスネークしか頭に浮かばないよ。

SEALsの指揮官役で初代カイル・リース(マイケル・ビーン)が出てる。

若い海兵隊員がベレッタを使ってハメル准将がベレッタの前の軍用銃のガバメント(現在はSIG)を使ってて世代が分かれてるのが細かくてちょっとニヤけちゃう(偶然かもしれんけど)


ハメル准将の正義や矜持を観てると、十三番隊士の『戦争というのはどちらも正義だから起こるんだ』や京楽隊長(当時)の『戦争なんて始めた瞬間からどっちも悪だよ』という台詞や(BLEACHの話です)、『どっちも自分が正しいと思っているよ。戦争なんてそんなもんだよ』というドラえもんの名台詞を思い出すような映画。


最後の決着の付け方(というかあの〈1個〉の使い方)がちょっと雑というか力技過ぎるとは思う(それまで丁寧に印象付けてきたVXガスの脅威がちょっと薄れる気がする)けど、それを補ってもお釣りがくるくらいの渋くてカッコイイ2人(メイソンとハメル)の活躍が良い。

ただの《テロ組織vs対テロ組織》の派手なドンパチで終わらせるのではなくドラマに厚みを与えて今観ても色褪せない作品にしてるのはハメル准将のおかげじゃないかな。


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61勝16分7負

#映画

#ちょっとネタバレ