髭日記

アメブロからのお引越し。

MAY THE FORCE BE WITH ALL OF YOU

132【ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー】(原題:Rogue One: A Star Wars Story)'16年なのでもう7〜8年前の作品なのか。早いなぁ。でも全然古臭くなってない。今観ても(何回目でも)全然おもしろい。5/4が[#Maythe4thBeWithYou]という所謂〈スターウォーズの日〉という事で1番好きなコレを円盤引っ張り出して久し振りに観ました。監督は'14年版[GODZILLA](俗に言う「レジェンダリーゴジラ」)や[ザ・クリエイター/創造者]('23)を撮ったギャレス・エドワーズ。[スターウォーズ]シリーズのスピンオフ第1作目で[スターウォーズepⅣ]に直接繋がる前日譚。大好きな作品です。

始まって《LUCASFILM》のロゴが出て『A long time ago in a galaxy far, far away…』というお馴染みのテキストが出てその後で画面いっぱいの宇宙にフェードインしてくるのが…惑星ラムーの環というのが上手い。本筋(epⅠ〜Ⅸ)はデストロイヤーとかの戦艦なんですよね。そこを"スピンオフとして区別"してる。

今作はジェダイが1人も出てこないんです。みんな普通の人間(+ドロイド)です(大オチで出てくるあの人はシスなのでジェダイではない)。[epⅣ]で銀河を守った戦いの裏でほんの少しの会話にしか出てこなかった程度の"犠牲"になったならず者・反乱者たちの儚くも強く美しい物語。脚本が神。

ジェダイいないけどキャラが抜群にイイ。ジンやキャシアンはまぁ主役格ですわ。ちなみにジン(フェリシティー・ジョーンズ)は[アメイジングスパイダーマン2]でハリー・オズボーンの秘書兼CEO補佐役の人。ドニー・イェン演じる盲目の戦士〈チアルート〉はたぶん[ジョン・ウィック:コンセクエンス]のケインのモデル(共通して座頭市が元かと)。たぶんね。そしてその相方の〈ベイズ〉もセットでカッコよかった。あの武器の火力は男の子なら痺れる事間違いなしでしょ。この2人がすごく好き。数多いSWのキャラの中でも一二を争うくらい好き。あれだけコケにして笑ってたチアルートのフォースのマントラを唱えながら仇を討とうとする最期はカッコイイにも程があるでしょ。1番泣ける。元帝国軍の貨物船パイロットの〈ボーディー〉(リズ・アーメッド)の肩書きがスカリフへの侵入の際に盗んだ帝国軍の貨物船の登録コードを使うというプロットで活きてきて上手いこと繋がるキャラ設定。おまけに地上戦では無線で嘘の救援要請をして(ここでも"盗んだ帝国軍の貨物船"だから無線が使えるという整合性が活きてくる)混乱を招く頭脳プレーも見せてくれる。ちなみに『ローグワン』というコールサインを言ったのは劇中で唯一ボーディーだけ。ある意味名付け親。キャシアンの相棒のドロイド〈K-2SO〉もイイやつ。ビジュアルはちょっとジブリ感ありありですけどあの口調がいいですよね。C3POのコミカルさとR2-D2の仕事できる感を上手くブレンドしてる。ボールが2個くっついた「かわいい」って言われたがりデザインのドロイド(偏見)よりずっとイイ。最期なんて他のメンバーに引けを取らないくらい感情移入しちゃいますよ。あと忘れちゃならない〈ラダス提督〉の漢気。どこぞのワープ特攻なんてかましたホルド提督とは大違い。今は亡きターキン総督やレイア姫がCGの力を借りてスクリーンに蘇ったのも感慨深い。

所謂〈バッドエンド〉…とまでは言わなくてもオールハッピーな〈ハッピーエンド〉ではない。みんなタヒんじゃうから(言っちゃう)。そこが大好きなんですよね(ここだけ読むとサイコパス)。[Leon]の時とかにも口が酸っぱくなるほどしつこく書きましたね。大好きな理由はもう1個あって、それはまた後で出てきます。全9エピソードで好きなのも(Ⅷは問題外)epⅢとepⅨで[Ⅲ]はクライマックスのアナキンの闇堕ちがたまらなく好き。ゾクゾクしちゃう。あとはちゃんと[epⅣ]に向かって話が構築されてること。そして[Ⅸ]はやっぱ集大成的な作品やと思ってるし、〈ファン(J.J.)がファンに向けて作ったファンのための作品〉やと思ってるんで。劇場で観ながら『ぼくの好きなSWが終わってしまう…』と途中からずっと嗚咽するほど泣いてた記憶もあってすごく好きです。[epⅨ]は脚本は流れ自体には特に目新しい展開がないかもしれんから質としては「中の上」かもしれんし、レンとレイの◯◯シーンは絶対に必要なかったと今でも頑なに思ってますけど(劇場で涙止まったわ)、それを考慮しても十分楽しませてもらいました(《レッド5のX-ウイング》のくだりとか泣きタヒぬかと思った)。ぼく的にはあの"ちゅっちゅ"のシーンがなければ[epⅨ]は今作に並ぶくらい好きですね。

そんな[epⅨ]の余計な演出に対して、今作はジンとキャシアンが見つめ合う最期のシーンで◯◯をしない。しないんです。これなんですよ。これがもうひとつの大好きな理由。そこら辺にある安っぽいハリウッド映画はここでちゅっちゅしちゃう。でも今作はしなかった。だからイイ。恋愛なんて安っぽいものじゃなく反乱軍の戦士として使命を果たした、そしてその仲間としての深い絆。これですよ。あそこでしちゃってたら2人の関係やキャラとしての"箔"、もっと言えば作品自体が一気に安っぽく落ちてたと思う。

今作で[ローグワン]の物語が終わって(スカリフが消滅して)[epⅣ]のエピソードが混ざり始めてから絶望が訪れて『希望です』からのエンドロールまでの約3分がたまらなくいいです。前述した"スピンオフとしての区別"は〈音楽〉もそうで、流れるテーマ曲も微妙にかすってていいんですよ。スピンオフやからオープニングも帝国軍のマーチもちょっと違う。でもepⅣにくっついたエンディングはいつものメインタイトルが使われるんですよ。小憎たらしい演出ですよね。

今作を好む人は[epⅣ〜Ⅵ](所謂旧三部作)を特に愛した人たちな気がします。あのタトゥイーンから始まって大円団で完結したサーガに感動して心を踊らせた人たちじゃないかと。世界観や諸々のデザインは旧三部作にちゃんと寄せてると思うし。何よりちゃんと[epⅣ]に繋がるし。でも、新三部作(epⅠ〜Ⅲ)や続三部作(epⅦ〜Ⅸ)が好きな人からすると「なくてもいいパート」「ジェダイとシスいないからつまらない」とか思われるのかな。


スピンオフなのでシリーズお馴染みの台詞が

May the force be with us』(ジン)

になってたし、

I've got a bad feeling about…』(K-2SO)って遮られて全部言えてなかったのはちょっと笑った。これもある意味"区別"ですよね。上手いなぁ。


『スピンオフはこーやって作るんやぞ!』

っていう見本みたいな作品。てか、「スピンオフ」で片付けるには勿体無いくらいのクオリティー。何回でも観れるし何回も観てる。これからも何回も観ると思う。だってSW作品の中の最高傑作やから。


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今回観直して気づいたけど、ジェダが破壊されてソウ・ゲレラの拠点からパルチザンのメンバーが逃げる時にX-ウイングの機首あたりが映るんですよね。あれは現役機なのかしら。反乱軍の他の連中は来てない事を考えるとパルチザンの所有機?そもそも機体の色が微妙に違う気はするけど。

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市街地戦の時にほとんど埋もれた残骸も映ってましたね。

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勝105

分20

負7